用語 | 英語 | 解説 |
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ウェルビーング | well-being | 一般的に個人の身体的、精神的、感情的な状態が良好で、満足感や幸福感を持っている状態を指します。この用語は、健康だけでなく、人々の生活全般の質や満足度を包括する広範な概念です。ウェルビーイングは、さまざまな要因に影響を受けることがあります。これには、身体的な健康状態、心理的な健康状態、社会的な関係、仕事や学業の満足度、自己評価、ライフバランス、個人の目標や価値観への合致度などが含まれます。また、文化的な背景や環境もウェルビーイングに影響を及ぼす重要な要因です。ウェルビーイングは、単なる肉体的な健康だけでなく、精神的な健康や人生の質にも関連しています。幸福感や満足度、ストレスや不安の管理、ポジティブな感情の経験など、さまざまな側面が含まれます。
近年、ウェルビーイングの重要性がますます認識されており、個人や組織、政府などがウェルビーイングを向上させるための取り組みを行っています。これには、健康なライフスタイルの促進、心理的なサポートの提供、ポジティブな職場環境の構築などが含まれます。 |
健幸 | well-being | 日本語の造語で、「健康」と「幸福」を組み合わせた言葉です。この言葉は、身体的な健康と心理的な幸福感が結びついた状態を指します。健康だけでなく、心身の調和や幸福感の追求が含まれる概念です。健幸は、健康だけでなく、生活の質や満足度、ポジティブな感情、ストレスの管理なども含みます。ただ身体的に健康であるだけでなく、精神的な面でも幸福感を感じ、自分自身や周囲の人々との関係を楽しむことが健幸の一部とされています。この概念は、生活全般のバランスや豊かさ、心身の調和を追求する日本独自の視点や価値観を反映しています。健幸は、単なる疾病の予防や治療だけでなく、個人の幸福な生活を促進するための視点として注目されています。 |
未病 | pre-symptomatic state | 中医学や東洋医学の概念であり、病気の症状がまだ現れていないが、身体のバランスや調和が崩れている状態を指します。つまり、病気の初期段階であり、未然に予防することが重要だとされています。中医学や東洋医学では、身体はエネルギー(気やチー)の流れやバランスが重要であり、これが乱れることで健康問題が発生するとされています。未病の考え方は、身体のエネルギーの流れや調和が乱れている段階で、具体的な病気の症状がまだ現れていないことを指します。この概念は、病気の予防や早期発見の重要性を強調しており、健康を保つためには予防的なアプローチが必要であると考えられています。未病の状態に気づき、生活習慣や食事、運動などを調整してバランスを保つことが、将来の健康問題を予防する助けとなるとされています。
未病の概念は、西洋医学の病気の診断や治療とは異なるアプローチであり、東洋医学の視点や哲学に基づいています。 出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/mibyou1998/6/1/6_1_165/_article/-char/ja/ |
QOL | Quality Of Life | 「生活の質」と訳される用語で、一般的には人々の生活がどれだけ満足度や幸福感を持っているか、またその生活がどれだけ充実しているかを評価する指標や概念を指します。QOLは身体的、精神的、社会的な側面を含み、健康や生活の満足度、経済的な状態、人間関係、環境への適応など、さまざまな要因によって影響を受けます。QOLの評価は主観的な要素も含まれるため、個人の主観的な幸福感や満足度が重要な要素となります。ただし、客観的な要因(健康状態、収入、教育、住環境など)もQOLを評価する際に考慮されることがあります。QOLの概念は医療や社会学、経済学、心理学などの分野で注目されており、政策立案や研究の対象となっています。医療分野では、治療やケアの効果を評価する指標としても利用されます。また、社会的な政策やプログラムの評価にも用いられ、個人の生活がより豊かで満足度の高いものとなるように寄与することが目指されています。 |
カラダの健康 | 身体的に疾病や虚弱がない状態。日常生活の資源 | |
ココロの健康 | 体以外の精神的な作用のうち、キズナ以外で健やかな状態。 思考と感情の双方が満たされた状態=Well-beingとなり持続的な多幸感をえられる。 |
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キズナの健康 | 他者との精神的なつながりに対する信頼感を持てること。 ある対象に対してもつ期待に対し、望むべき結果をえられることによって感じる感情で満たされている状態。 |
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健幸度 | 肉体的、精神的、社会的な健康度から、どれだけ満たされているのかを逆算する指標で、個々人の感じ方の癖であるパーソナリティや、外部環境のライフステージを補正指数として算出されたSHD社独自の指標です。通常Well-being度というと主観を指しますが、健幸度は客観的なWell-bieng度といえます。 | |
フレイル | Frailty | 高齢者の健康状態を表す概念で、身体的な弱さや機能の低下が蓄積し、通常よりも健康リスクが高まっている状態を指します。高齢者において、フレイル状態は日常生活の制約や病気のリスクを増加させることがあります。フレイルの特徴としては、次のような点が挙げられます:身体的な弱さ:筋力や持久力の低下、バランスの悪化などが見られます。これにより、日常生活の活動に対する能力が減少します。
体重減少:体重が減少し、筋肉量の減少がみられることがあります。 疲労:持続的な疲労感やエネルギー不足が見られることがあります。 身体的な活動制限:運動や日常生活の活動に対する制限が生じることがあります。 身体機能の低下:日常生活の基本的な活動に対する能力が減少することがあります。 高齢者のフレイル状態は、さまざまな要因(遺伝、生活習慣、疾患、栄養状態など)によって引き起こされることがあります。フレイルは通常、高齢者の身体的な変化や健康状態の指標として用いられ、早期発見や予防、適切なケアの提供を通じて健康状態の改善を図るためのアプローチが取られることがあります。 出典:https://www.tokyo.med.or.jp/citizen/frailty |
サルコペニア | sarcopenia | 筋肉量や筋力の減少が主な特徴となる、高齢者の身体的な健康問題を指す用語です。この状態は、高齢に伴って筋肉量や筋力が減少し、身体の機能が低下する現象を指します。サルコペニアは、高齢者の身体機能の低下や日常生活の制約、転倒などのリスクを増加させることがあります。サルコペニアの主な特徴は以下の通りです:筋肉量の減少:高齢になるにつれて、筋肉の量が減少する傾向があります。これによって筋肉組織の質と量が低下します。
筋力の低下:筋力が減少するため、日常生活の活動に対する能力が低下し、身体機能の制約が生じることがあります。 運動能力の低下:サルコペニアの進行により、身体的な活動が制限され、運動能力が低下することがあります。 サルコペニアは、単なる老化現象だけでなく、生活習慣や栄養状態、運動不足などの要因によっても引き起こされることがあります。適切な栄養摂取や運動、リハビリテーションなどを通じて、サルコペニアの進行を遅らせたり、改善する試みが行われています。また、高齢者の健康管理や生活の質向上の観点からも重要な問題とされています。 |
健康寿命 | Health expectancy | 個人や集団の寿命において、健康な状態で過ごすことができる期間を示す指標です。つまり、生涯のうちで健康で活動的な状態を保つことができる時間を表すものです。健康寿命は、単なる寿命の延長だけでなく、その間に健康的な生活を享受することの重要性を示す指標となっています。健康寿命は、通常、特定の年齢での予測を行うための統計的なモデルやデータを用いて算出されます。健康寿命は、国や地域ごとに異なる傾向や要因によって影響を受けるため、健康政策や予防プログラムの評価や改善に重要な役割を果たしています。健康寿命を延ばすためには、健康的なライフスタイル(バランスの取れた食事、運動、適切な睡眠など)の維持や定期的な健康チェック、ストレスの管理などが重要です。また、早期の健康問題への適切な対処や医療ケアの利用も健康寿命を支える要因となります。
出典:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/hale/ya-031.html |
ヘルスプロモーション | Health promotion | 個人やコミュニティの健康を維持し、向上させるための活動や取り組みを指す概念です。具体的には、健康の促進、疾病の予防、生活習慣の改善など、健康に関するさまざまな側面をサポートするアプローチを含みます。ヘルスプロモーションは、以下のような要素を強調しています:健康への意識向上:健康の重要性やリスク要因についての情報提供や教育を通じて、人々の健康への意識を高めることが含まれます。
健康的な生活習慣の奨励:適切な栄養摂取、運動、ストレス管理、喫煙や飲酒の制限など、健康的な生活習慣を奨励し、支援する取り組みが行われます。 環境への配慮:健康的な環境づくりや公共施設の改善、交通手段の改善など、環境要因が健康に与える影響を考慮した取り組みも重要です。 健康の社会的な要因への対処:社会的な不平等や健康格差、貧困などの社会的要因が健康に影響を及ぼすことを考慮し、社会的な課題への対処を含むアプローチも行われます。 ヘルスプロモーションは、個人だけでなくコミュニティや組織、政府などが関与する多岐にわたる取り組みを指します。健康の促進と疾病の予防を通じて、人々がより健康的で充実した生活を送ることを支援するためのアプローチとなっています。 |
リンクワーカー | link worker | 主に医療や社会福祉の分野において、患者や利用者とのコミュニケーションやサポートを担当する専門職のことを指します。リンクワーカーは、患者や利用者と医療機関、地域のサービス、支援機関などとの間を取り持ち、適切なサービスやリソースへのアクセスを支援する役割を果たします。リンクワーカーの役割には以下のようなものが含まれます:情報提供:患者や利用者に、医療や福祉サービス、地域のリソースなどに関する情報を提供し、選択肢を理解する手助けをします。
コーディネーション:患者や利用者のケアプランを立案し、医療機関や関連する機関と協力してサービスを調整し、連携を促進します。 サポート:必要な支援やサービスにアクセスできるよう支援し、疑問や悩みを共有して解決策を見つけるサポートを提供します。 健康づくり:健康的な生活習慣やセルフケアの重要性を教育し、患者や利用者が自己管理能力を高めるのを支援します。 心理的サポート:心理的なニーズやストレスに対しても耳を傾け、必要に応じて適切な専門家への紹介を行います。 リンクワーカーは、患者や利用者が総合的なケアを受けるために、医療機関や社会的な支援機関、地域資源との連携を強化する重要な架け橋となる役割を果たしています。リンクワーカーの存在により、個々のニーズに合わせた支援が提供され、総合的な健康と福祉の向上が促進されることが期待されます。 出典:https://www.orangecross.or.jp/project/socialprescribing/pdf/socialprescribing_1st_02.pdf |
認知行動療法(CBT) | Cognitive Behavioral Therapy | 心理療法の一種であり、個人の思考(認知)と行動の関係に焦点を当てて心理的な問題を解決し、感情や行動を改善する手法です。認知行動療法は、思考や信念が感情や行動に影響を与えるという考え方に基づいており、具体的な技術や戦略を使用して問題を対処します。認知行動療法の主なアプローチは以下の通りです:認知(認識)の変容:個人のネガティブな思考パターンや自己評価、信念を認識し、より現実的なものに変えることを目指します。例えば、自己評価が極端に低い場合、客観的な評価を取り入れるトレーニングが行われることがあります。
行動の変容:問題の改善に向けて、具体的な行動を変える方法を学びます。行動の変容は、感情や思考を改善するための手助けになります。例えば、社交不安症の人が社交的な行動を積極的に試すことで、不安が軽減される可能性があります。 行動実験:個人が自分の信念や思考をテストするための実験的なアプローチです。過度な悲観的な思考が問題を大げさに見てしまっている場合、その予測が正しいかどうかを実際に検証してみることが行われます。 リラクゼーションやストレス管理:心身のリラックスやストレスのコントロール方法を学ぶことで、不安やうつなどの問題に対処する手助けを行います。 CBTは、うつ病、不安障害、パニック障害、強迫性障害、摂食障害、PTSDなどのさまざまな精神的な問題に対して効果的な治療法とされています。個人の思考と行動のパターンを理解し、具体的なスキルを身につけることで、自己効力感を高め、心理的な健康と幸福感を向上させるのを支援します。 |
ヘルスケア5.0 | Healthcare 5.0 | 医療・健康分野における進化の段階を表す用語です。これは、情報技術やデジタル革命の進展により、医療・健康分野が新たな段階に移行し、個人中心のケアと健康促進が強調される時代を指します。ヘルスケア5.0のキーポイントは以下の通りです:パーソナライズド(個人化)ケア:医療・健康情報のデジタル化により、個々の人々の特性やニーズに合わせたカスタマイズされたケアが可能になります。これにより、精密医療や適切な治療法の選択が進むことが期待されます。
デジタルヘルス:データの収集、解析、共有を通じて、個人の健康データが管理され、医療専門家や患者と共有される環境が整備されます。ウェアラブルデバイスやモバイルアプリなどのテクノロジーが健康モニタリングやセルフケアを支援します。 予防と健康促進:医療だけでなく、予防や健康促進の重要性が高まります。早期の健康リスクの特定やライフスタイルの改善を通じて、病気の発症を予防するアプローチが強化されます。 コミュニケーションと連携:患者、医療専門家、研究者、政府などのステークホルダー間の連携と情報共有が強化され、効果的な医療・健康サービスの提供が促進されます。 教育とエンゲージメント:個人が健康の知識を高め、自己管理スキルを向上させるための教育とエンゲージメントが重視されます。患者や利用者の積極的な参加が健康ケアの質を向上させる要因とされます。 ヘルスケア5.0は、技術の進歩や社会の変化により、医療と健康分野が大きく変わる未来を想定しているコンセプトです。ただし、具体的な内容は時期や地域によって異なる可能性があるため、最新の情報を確認することが重要です。 |
フェデレーテッドラーニング | Federated Learning | プライバシーを保護しながら分散したデータソースからモデルを学習するための機械学習の手法です。通常、機械学習モデルをトレーニングするためには、中央集権的なデータセットが必要ですが、フェデレーテッドラーニングはこの問題に対処するための方法です。フェデレーテッドラーニングでは、個々のデータの所有者はデータを中央に集めることなく、自身のデバイスやサーバー上でモデルの学習を行います。このプロセスは以下のステップで行われます:モデルの初期化:中央のモデルが初期化され、データを共有せずに学習を開始します。
デバイスでの学習:各データ所有者のデバイスで、初期化されたモデルを使用してローカルなデータで学習が行われます。データはデバイス内で保持され、中央に送信されることはありません。 モデルの集約:各デバイスで学習されたモデルのアップデートが中央に送信され、これらのアップデートが集約されて中央のモデルが更新されます。 反復:上記のステップが必要な回数繰り返され、モデルが改善されていきます。 フェデレーテッドラーニングの利点は、個々のデータが中央に集まらず、プライバシーが保たれると同時に、分散したデータソースから学習されるためのアプローチです。これにより、医療データや個人情報などの敏感な情報を共有せずに、モデルの精度を向上させることが可能となります。また、ネットワーク帯域幅の利用や計算リソースの分散も可能となり、効率的なモデルトレーニングが実現されます。 |
バウンダリレスキャリア | boundaryless career | 従来の組織や業界の境界を越えて、異なる組織や役割、業界を横断してキャリアを築くアプローチを指す用語です。バウンダリスレスキャリアは、個人が多様な経験やスキルを蓄積し、柔軟なキャリアパスを追求する際に関連する概念です。この概念は、以下の特徴を持っています:組織の境界を越える:バウンダリスレスキャリアは、従来の組織や職種の枠を越えて、異なる組織や業界での経験を追求することを重視します。複数の組織やプロジェクトを行き来し、幅広いスキルや知識を獲得することを目指します。
柔軟性と適応力:バウンダリスレスキャリアを追求する個人は、柔軟な考え方と適応力を持つ必要があります。異なる環境や文化に適応し、新しい役割に対応する能力が求められます。 スキルの多様化:組織や業界を横断してキャリアを築くためには、幅広いスキルや知識を持つことが重要です。専門的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力やリーダーシップ能力なども求められます。 自己マネジメント:バウンダリスレスキャリアを追求する個人は、自己マネジメント能力が必要です。自身のキャリアパスを設計し、機会を見極める能力や目標を持つことが重要です。 バウンダリスレスキャリアの概念は、グローバル化や技術革命により組織の枠組みが拡大し、キャリアの多様性が求められる現代の労働市場において注目されています。個人の自己成長と発展を重視し、伝統的な組織にとらわれずにキャリアを展開するためのアプローチとされています。 |
プロティアンキャリア | Protean Career | 個人が自身のキャリアを自己成長、自己実現、個人的な価値観に合った方向性で進めることを重視するキャリアのアプローチです。この概念は、伝統的な組織や業界の枠組みを超えて、個人の価値観や目標に合った仕事や役割を選択し、自己成長を追求することを意味します。プロティアンキャリアの特徴は以下の通りです:自己成長と自己実現:プロティアンキャリア志向の人々は、単に昇進や組織の階層を上ることよりも、自己成長や自己実現を重視します。自身の能力や興味に合った仕事を追求し、個人的な満足感を追求します。
柔軟性と選択肢の多様性:プロティアンキャリアは、異なる職種や業界、プロジェクトを通じて経験を積む柔軟性を特徴とします。個人が自身のスキルや興味に合った選択肢を持ち、キャリアパスを自由に選択できることが重要です。 自己管理:プロティアンキャリア志向の人々は、自己管理能力が高い傾向があります。自分自身の目標や価値を認識し、それに基づいてキャリアを進めるための戦略を立てます。 意味の追求:個人の価値観や人生の目的に合った仕事を追求することを重要視します。自身のキャリアを通じて意味や目標を実現しようとする姿勢が特徴です。 プロティアンキャリアは、伝統的な職業の安定性や昇進のみに焦点を当てる従来のキャリアモデルとは異なり、個人の自己成長と満足度を中心に据えるアプローチです。現代の多様な職業環境やライフスタイルの変化に対応するための方法として注目されており、個人が自身のキャリアを自己管理し、より意味ある経験を追求するための手段とされています。 |
ユーダイモニックキャリア | Eudaimonic career | 個人の仕事や職業活動を通じて、個人の満足感や意味、幸福を追求するキャリアのアプローチまたは志向を指します。この概念は、ギリシャ語の「eudaimonia」に基づいており、しばしば「人間の繁栄」や「真の本質に従って生きることによる幸福」などと訳される言葉です。キャリアの文脈において、ユーダイモニックなアプローチは、個人の基本的な価値観や強み、情熱に合致する仕事を見つけることに焦点を当てています。単に経済的成功や外部からの承認を追求するのではなく、ユーダイモニックなキャリア志向を持つ人々は、仕事からより深い目的感や満足感を得ようとします。ユーダイモニックなキャリアアプローチの主な特徴には次のようなものがあります:
意味と目的:仕事がどのように個人の価値観や信念に合致し、社会や共通善に対して意味をもたらすかに重点を置く。仕事がどのように自己と調和するかが重要です。 個人の成長:自己啓発やスキル向上の機会を追求し、自己の向上心やスキルの向上を図るために継続的な学習を重視する。 自律と自己表現:自己を表現し、自律的な決定を下し、個人の好みや強みに基づいて仕事を形成する自由を重要視する。 仕事と生活の調和:仕事と個人の生活の調和を求め、充実したキャリアを全体的なバランスの中で受け入れることを重視する。 長期的な充実感:短期的な利益ではなく、長期的な幸福や充実感に貢献する持続可能なキャリア選択を優先する。 ユーダイモニックなキャリアの概念は、キャリアの決定を行う際に心理的な幸福感、個人の成長、目的感を考慮する重要性を強調しています。これは、外部の報酬や社会的な期待を重視する従来のキャリアアプローチとは対照的です。ユーダイモニックなキャリア志向は、現代の労働文化の広い流れと一致し、福祉や仕事と生活のバランス、専門的な人生における目的感を尊重する方向への移行を反映しています。 |
キャリアエンパワーメント | career empowerment | キャリアエンパワーメントとは、個人が自身のキャリアを主体的に管理し、自己決定力や自己効力感を持ちながら、成長や発展を実現するための能力やプロセスを指します。具体的には、自己のキャリア目標を設定し、それを達成するためのスキルや行動を展開し、自己成長や職業的な進展を実現する力です。キャリアエンパワーメントは、次の要素や特徴を含みます:自己決定力:個人が自身のキャリアに関する方向性や選択を自主的に決定し、自分の価値観や目標に基づいて進路を選ぶ能力です。
自己効力感:個人が自分の能力やスキルを信じ、キャリアの目標達成に向けて自信を持つことができる感覚です。自己効力感が高いと、困難に立ち向かったり新しいチャレンジを受け入れたりする意欲が高まります。 自己開発:個人が継続的な学習やスキルの向上を通じて、キャリアの成長を追求する姿勢や取り組みを指します。自己開発は、自己実現やプロフェッショナルな成長を支援します。 自己マネジメント:個人が時間やリソースをうまく管理し、自分のキャリア目標に向けて計画的に取り組むスキルや能力です。自己マネジメントは、効果的なキャリアプランニングに関連します。 キャリアエンパワーメントは、個人のキャリア発展にとって重要な要素であり、自己成長や満足感を高める助けとなります。組織が従業員のキャリアエンパワーメントを支援することで、従業員のモチベーションや能力の向上、組織のパフォーマンス向上に寄与することが期待されます。 |
プロスペクト理論 | Prospect Theory | 心理学の分野で提案された行動経済学の理論で、経済的意思決定やリスク選好に関する人々の行動を説明するために用いられます。ダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman)とアモス・テヴェルスキー(Amos Tversky)によって提案され、1980年に発表された理論です。プロスペクト理論は、人々がリスクや不確実性を直感的にどのように評価し、意思決定を行うかを分析します。この理論によれば、人々は利得(gain)と損失(loss)を異なる方法で評価し、その評価に基づいて選択を行うとされています。プロスペクト理論の主要な概念は以下の通りです:
損失回避の原則:人々は損失を避けるために、同じ金額の損失を避けることを好む傾向があります。つまり、同じ金額の利得よりも損失の方が感情的に強く影響するとされています。 効用関数の非線形性:利得や損失に対する感情的な評価は、金額の大きさに対して非線形的に変化します。小さな金額の利得や損失に対しては感情的な反応が大きい一方、大きな金額に対しては感情的な反応が鈍化します。 フレーミング効果:同じ情報でも、その情報が利得フレーム(得る可能性を強調)で提示される場合と、損失フレーム(失う可能性を強調)で提示される場合で、人々の意思決定が異なる影響を受けることを指します。 プロスペクト理論は経済学、心理学、行動経済学、マーケティングなどの領域で広く応用され、人々の意思決定や行動の理解を深めるための有用なツールとなっています。 |
自己決定理論 | Self-Determination Theory | 心理学の分野で人々の動機付けと行動に関する理論的枠組みです。この理論は、人々がなぜある行動を選択し、なぜそれを続けるかを理解するためのモデルを提供します。自己決定理論は、人々がどのように内発的な動機や自己決定を持つか、外部からの刺激や要因がどのように影響を与えるかを探求します。自己決定理論は、以下の3つの基本的なニーズを強調しています:自己決定:人々は自己の行動や方向性を選択する能力を持っており、自分自身に意義を見出すことが重要です。内発的な動機付けが高いと、行動は自己の価値観や興味に合致するものとなります。
関連性:社会的なつながりや他者との関係は、人々の幸福感や満足度に影響を与えます。他者との交流や支援を通じて、自己決定が促進されることがあります。 能力の向上:成長や自己成長の追求は、人々の動機付けを高める要因です。自分の能力を発揮し、新しいことを学ぶことで、自己決定が強化されるとされています。 自己決定理論は、以下の3つの主要な動機づけタイプを区別しています: 内発的動機付け:行動は個人の興味や楽しみ、価値観に基づいて行われます。内発的動機付けが高いと、行動を楽しむことや充実感を感じることができます。 同一化的動機付け:行動は他者との関係性や社会的な規範に合わせて行われます。他者の期待や評価に対する適応が含まれます。 外発的動機付け:行動は外部からの報酬や罰に基づいて行われます。外発的な動機付けが強い場合、行動が自己の欲求や目標と一致しないことがあります。 自己決定理論は、教育、健康、職場などさまざまな領域で応用されており、人々の行動や動機付けを理解し、良好な結果を促進するためのアプローチを提供しています。 |
ファビング | phubbing | 「Phone(携帯電話)」と「Snubbing(無視する)」を組み合わせた造語で、携帯電話やスマートフォンに夢中になって他人を無視する行動を指します。つまり、会話相手や周囲の人に対してスマートフォンに注目しているために、人間関係が疎かにされる状況を表現しています。例えば、友人や家族との食事中にスマートフォンに夢中で他人とのコミュニケーションをおろそかにすることが典型的なphubbingの一例です。 |
健康信念モデル | Health Belief Model | 健康行動や健康関連の意思決定に影響を与える要因を説明するための心理学的なモデルです。このモデルは、人々が特定の健康行動(例:予防行動、健康診断への参加、病院への受診など)をとるかどうかを決定する際に、彼らの健康信念に焦点を当てています。ヘルスビリーフモデルは、以下の要素から成り立っています:優越性への知覚(Perceived Susceptibility):個人が特定の健康リスクにさらされる可能性をどれだけ認識しているか、またそのリスクが自分にも当てはまる可能性があると考えているかを示します。
重大性への知覚(Perceived Severity):個人が特定の健康問題の深刻さや影響をどれだけ認識しているかを示します。 利益への知覚(Perceived Benefits):特定の健康行動を取ることによって、健康の向上やリスク軽減がどれだけ期待できるかを示します。 障害への知覚(Perceived Barriers):特定の健康行動を取ることに関連する障害や困難さをどれだけ認識しているかを示します。 自己効力感(Self-Efficacy):特定の健康行動を実行する自信や能力をどれだけ持っているかを示します。 健康行動の動機(Cues to Action):特定の健康行動を取る刺激や促しをどれだけ受けているかを示します。 ヘルスビリーフモデルは、これらの要素が相互作用して、個人の健康行動の意思決定に影響を与えると考えます。このモデルは、健康教育や健康プロモーションの設計において、人々の健康行動を促進するための戦略を開発する際に役立つフレームワークとされています。 |
eヘルスリテラシー | electronic health literacy | 電子的な健康情報や医療関連のデジタルツールを理解し、適切に利用する能力を指します。具体的には、インターネット、ウェブサイト、モバイルアプリ、電子メール、ソーシャルメディアなどの電子的な健康情報源を適切に評価し、選択し、理解し、活用する能力です。eヘルスリテラシーは、現代のデジタル化された医療環境において、患者や一般の人々が自分の健康に関する情報を収集し、理解し、効果的な健康管理や医療判断を行うために重要な役割を果たします。eヘルスリテラシーが高い人は、オンラインで信頼性のある情報を見つける能力や、電子的なツールを使って健康状態を追跡し、医療専門家とコミュニケーションを取る能力が向上しています。この概念は、個人がデジタル技術を使用して自分の健康と医療に関する情報を効果的に管理するために必要なスキルと知識を指し示すものです。 |
概日リズム | circadian rhythm | 生物学的なプロセスや生理的な活動が24時間の周期で変動する自然なリズムのことを指します。このリズムは、地球の自転周期に合わせて進化してきたものであり、多くの生物が昼と夜の変化に適応するための重要なメカニズムです。人間を含む多くの生物は、概日リズムに従って睡眠と覚醒、ホルモン分泌、体温調節などの生理的な活動を調整しています。主に体内時計として知られる生体内の機構が、これらのリズムの制御を担当しています。体内時計は、視床下部の一部である脳内の「松果体」や、他の脳内構造と連携して、外部の光環境に基づいて日と夜の情報を処理し、概日リズムを調整します。睡眠と覚醒のサイクルは最もよく知られた概日リズムの一例です。体内時計によって調整され、明るい光や暗い環境の変化によって影響を受けます。体内時計の不均衡や環境の変化による乱れは、睡眠障害や体内時計の調整に関連する健康問題を引き起こすことがあります。
概日リズムの研究は、生物の生活リズムと健康、特に睡眠障害や夜勤労働者の健康への影響を理解するために重要な分野です。 |
報酬系 | Reward System | 脳内の神経回路のネットワークであり、主に楽しみや快感、満足感などの感情的な反応と関連しています。この系は、生存に重要な活動を促進するために働き、学習、動機付け、行動の制御などのプロセスに関与しています。報酬系の中心的な構成要素は「報酬系中枢」として知られる部位で、主に脳内の多くの領域から構成されています。報酬系には多くの神経伝達物質や脳内化学物質が関与しており、特にドーパミンが重要な役割を果たしています。ドーパミンは、楽しい体験や報酬を受けたときに放出され、快感や動機付けに関連しています。報酬系は食事、性行動、社会的なつながり、新しい刺激の探求など、様々な行動と関連しています。報酬系は、中毒物質の乱用や依存症にも関与しています。薬物乱用は報酬系を刺激し、強力な快感や報酬感をもたらすことがあります。これにより、薬物が非常に中毒性を持つ原因となることがあります。報酬系が過剰に刺激されると、中毒性のある行動や物質への依存が形成される可能性があります。 |
意志力 | willpower | 心理学や行動学の文脈で用いられる概念であり、誘惑や衝動に対抗して望ましくない行動を制御し、適切な選択を行う能力を指します。具体的には、自制心や自己管理の能力とも関連付けられ、一時的な欲望や快楽に対して抵抗し、長期的な目標や価値観に基づいた行動を選ぶための力を意味します。意志力は、誘惑や衝動が我々の行動を引き寄せる一方で、それらに対して立ち向かい、合理的な判断や決断を下すことが求められる状況で重要です。例えば、ダイエット中に美味しい料理に誘惑されながらも、健康的な食事を選び続けることや、勉強中に社交メディアやエンターテイメントからの誘惑に負けずに集中することが意志力の表れとされます。ただし、意志力は有限で消耗しやすい資源であるとされています。これを「意志力の乏しさ」(ego depletion)と呼び、一度意志力を使った後は、その後の自制が難しくなることが示唆されています。例えば、長時間にわたって集中して作業をした後に、誘惑に対する抵抗力が低下することがあります。
意志力を鍛える方法や、どのようにして誘惑に勝つかについては、心理学や行動経済学などの分野で研究が行われています。また、意志力が個人の行動や目標達成にどのような影響を与えるかについても関心が寄せられています。 |
自己概念 | Self-concept | 個人が自分自身に対して持つ認識や理解のことを指します。これは、自分がどのような存在であるか、自分にどのような特徴や属性があるか、自分の強みや弱みは何かなど、自己に関する知識や評価の総合的なイメージを指します。自己概念は、以下の要素によって形成されます。身体的特徴:自分の外見や体の特徴に対する認識が含まれます。例えば、身長、体型、容姿などが自己概念に影響を与えることがあります。
社会的特徴:自分がどのような役割や地位を持っているか、他人との関係性や社会的なアイデンティティが自己概念に影響を与えます。例えば、友情や家族関係、学校や職場での役割などが含まれます。 心理的特徴:自己の内面的な特徴や感情、性格、価値観などが自己概念に影響を与えます。自己評価や自分に対する信念もここに含まれます。 達成と経験:過去の成功や失敗、経験から得られた知識やスキルも自己概念を形成します。自己の達成感や自信は自己概念に影響を与えます。 自己概念は、個人の行動や意思決定、感情に影響を与える重要な要素です。健全な自己概念を持つことは、自己肯定感や幸福感の向上に寄与します。逆に、歪んだ自己概念や低い自己評価は、自己不信や心理的健康の問題につながる可能性があります。 |
2023.09.05